安全データシート (Safety Data Sheet, SDS) の入手方法

安全データシート (Safety Data Sheet, SDS) とは

化学物質を適正に使用・管理するためには、自分が取り扱っている化学物質や製品に関して、その成分や性質、取扱方法を調べ、リスクを把握する必要があります。
安全データシート (Safety Data Sheet, SDS) とは製造・販売業者などの事業者が化学物質や製品を他の事業者に出荷する際に、その相手方に対して、その化学物質に関する情報を提供するために作成される文書のことです。
かつてはMaterial Safety Data Sheet (MSDS) と呼ばれていましたが、2012年から現在の名称が変わりました。SDSには、薬品の物質名や性状のほか、危険有害性、応急時の措置、取り扱い・保管・廃棄時の注意など多くの有用な情報が記載されています。リスクの把握のため、薬品の入手・使用の前に必ず目を通すようしてください。

SDSからわかること(一例)

①主な物性情報
②混合物の成分(混合物の場合。例外あり)
③適用される法規制情報
④危険有害性(ピクトグラム付)
漏えい時の対応
⑥応急処置の方法

参考・SDSの記載内容(JIS Z 7253:2012)
1. 製品及び会社情報   2.危険有害性の要約   3.組成及び成分情報   4. 応急措置   5.火災時の措置   6.漏出時の措置   7.取扱い及び保管上の注意   8.暴露防止及び保護措置   9.物理的及び化学的性質   10.安定性及び反応性   11.有害性情報   12.環境影響情報   13.廃棄上の注意   14.輸送上の注意   15.適用法令   16.その他の情報


SDSの検索・入手方法

①日本試薬協会のポータルサイトから入手

②各試薬会社ホームページから入手
英文のSDSを見つけた場合は、①のサイトに和文のSDSが掲載されている場合があります。

③製造業者または販売業者に直接連絡して入手する

また調べたい物質が見つからない場合は、類似の化学構造を持つ物質について調べることで、危険性・有害性を類推できるか検討してください。

SDSの常備について

よく使う試薬類については、印刷して実験室や試薬保管場所の近くに常備してください。試薬を暴露したとき、誤って漏洩したときなど緊急時の対応が記載されています。手に取りやすい場所でいつでも閲覧できるようにしてください。


参考

解説など
SDS記載内容(
(独)製品評価技術基盤機構)
http://www.prtr.nite.go.jp/msds/contents2.html

化学物質総合情報提供システム(CHRIP)
SDS制度等の対象となる化学物質に関する物理的化学的性状や毒性等に関する情報が入手できます。

職場のあんぜんサイト・GHSとは(厚生労働省)
http://anzeninfo.mhlw.go.jp/user/anzen/kag/ankg_ghs.htm

GHSのシンボルと名称(厚生労働省)
http://anzeninfo.mhlw.go.jp/user/anzen/kag/ghs_symbol.html

「GHS」パンフレット - 化学品の分類および表示に関する世界調和システムについて - (環境省)
http://www.env.go.jp/chemi/ghs/attach/pamphlet.pdf


根拠法令


主なメーカーSDS検索サイト
試薬
illumina  関東化学  Thermo Fisher (Applied Biosystems, Gibco, Ion Torrent, Invitrogen, Life Technologies)  Sigma-Aldrich  昭和化学  タカラバイオ  東京化成工業  ナカライテスク  ベックマン・コールター  メルク  武藤化学(要会員登録)  米山薬品工業  和光純薬工業

高圧ガス
オカノ・おきさん  高千穂商事・高千穂化学工業